今回はLステップのシナリオ配信について解説します。
こんな方々向けの記事です。
- 「Lステップのシナリオ配信とは?やり方や設定がわからない」
- 「シナリオ配信の設定でやっておくべきポイントや注意点は?」
- 「シナリオ配信を取り入れて売上をUPさせたい!」
弊社でも、Lステップのさまざまな機能を使い、自社サービスの売上・コストカットに貢献しています。(下記の図参照)
特にシナリオ配信は、集客を伸ばす上で非常に重要です。弊社のシステム構築でも最も力を入れている機能になります。
本記事を読み終えることで、「Lステップでのシナリオ配信のやり方」が理解できるようになります。
また「配信設定でやるべきポイントや注意点」が身につき、売上UPを目指せる状態になるでしょう。
記事前半では、シナリオ配信の概要を解説し、後半では注意点や売上をUPさせる配信設定のコツなども解説します。
この記事でわかること
Lステップのシナリオ配信とは?
シナリオ配信とは、メッセージの内容を登録しておくと、指定の日時や順番でメッセージを自動配信できる機能のことです。
Lステップのシナリオ配信は、配信時間とシナリオ分岐への柔軟性の高さが特徴です。
たとえばLINE公式アカウントのシナリオ配信では、シナリオが始まる時点でのみ分岐ができます。
またメッセージの送信間隔が、最短で1日置きでしか設定できません。
送信時間も1時間の範囲内に限られてしまいます。
一方Lステップは、シナリオの途中でも別シナリオに分岐できます。
送信時間も7時間後や3日目の17時など、より細かく設定できるのです。
さらにシナリオの途中でのタグ付けやリッチメニューの変更など、メッセージ以外の設定も可能です。
シナリオ配信 | ||
LINE公式アカウントのステップ配信 | Lステップのシナリオ配信 | |
シナリオ分岐 | 最初の分岐のみ | どこからでも分岐可能 |
送信時間 | 一日間隔/一時間単位 | 任意の時間に設定可能 |
シナリオの機能 | メッセージのみ | シナリオの途中でのタグ付け シナリオ内でのリッチメニュー変更 |
LINE公式のステップ配信はシナリオを分岐する回数や時間、配信時間に制限がある一方、Lステップのシナリオ配信は、分岐の回数や時間に制限がなく、配信時間を1分単位で設定できるのです。
このように、このようにLステップのシナリオ配信は、LINE公式のステップ配信と比べより詳細かつ高度な配信設定が可能なので、柔軟な配信設定をしたい場合は、Lステップのシナリオ配信がおすすめです。
Lステップのシナリオタイプとは?
シナリオタイプとは、シナリオを配信するタイミングのことです。
Lステップでシナリオ配信をする際は、配信するタイミングを後述する2つのどちらかで指定する必要があります。
時刻で指定する場合
シナリオタイプを「時刻で指定」した場合は、誰がいつ登録しても指定した時刻で配信されます。
たとえば、シナリオの配信時刻を「開始当日の17時→2日後の12時→7日後の9時」で設定したとしましょう。
この場合下記のように、指定時刻で配信されます。
(※Bさんは17時を過ぎた18時に登録しているため、初回の配信は翌日の17時にな点に注意)
時刻指定の場合は、全員が同じ時刻にメッセージを受け取ることができます。
そのためメッセージの開封率が高い時間がわかっている場合や、配信時間を固定したい場合におすすめです。
経過時間で指定する場合
シナリオタイプの「経過時間で指定」では、友だち追加後からの経過時間で配信設定が可能です。
たとえば、シナリオの配信時刻を「開始当日の3時間後→2日後→7日後」で設定したとしましょう。
この場合下記のように配信されます。
ただし、経過時間で設定した場合、早朝や夜中に配信される可能性もあるため注意が必要です。
たとえば、友だち登録の3時間後に配信指定をしていた場合、23時に登録した人には夜中の2時に配信されてしまいます。
経過時間設定は、実店舗に来店されたお客様のみに登録を促している場合や、セミナーや講習会で現地で友だち登録をしてもらう場合などに有効です。
その場合には登録後10分後にサンクスメッセージや限定オファーを送るなどして、ユーザーの熱量が高い時に追撃メッセージを送ることができコンバージョンしやすくなります。
このように「経過時間で指定」とは、友だち追加後からの経過時間で配信設定ができる機能になります。
Lステップのシナリオ配信でできること
シナリオ配信は、Lステップの他機能と組み合わせて活用することで、LINEマーケティングの力をブーストすることができます。
シナリオ配信を単純な自動配信機能と思わず、強力なLステップの機能と組み合わせてマーケティング効果の最大化を図りましょう。
ユーザーに合わせた配信ができる
Lステップでは、機能の1つである「タグ」をうまく活用することで、ユーザーの属性に合わせたシナリオ配信ができます。
「配信の分岐」設定時に事前に設定されたタグを、分岐条件(セグメント)に設定することで、配信するシナリオ(メッセージ)を変更できるからです。
たとえば、下記のようなユーザーに合わせたシナリオ配信ができます。
配信の分岐例
- 事前アンケートで、「配信を希望する」と回答した人だけに、以降も配信を続ける
- 商品Aを購入した人にだけ、商品Bのセールスを配信する
- 回答フォームで取得した性別や年齢に応じた人だけに、メッセージを配信する
上記のように、ユーザーの属性、友だち条件に合わせた配信ができるため、訴求確度が高まります。
その結果、成約率向上が見込めるほか、不要な人に配信を届けることがなくなるため配信コストを抑えられる効果もあります。
また、プロプラン以上で使用できる流入経路分析を使えば、流入元ごとに配信するシナリオを変更することができます。
さらにユーザーが回答したアンケートの内容を自動でタグ付けできる(事前の設定は必要)ため、自動でセグメントごとのシナリオを配信することもできるのです。
このように配信の分岐点で、友だちの条件次第で配信するシナリオを変更することができます。
セグメント配信の詳細は、「Lステップの機能解説:セグメント配信とは?」の記事もご覧ください。
配信時間を自由に設定できる
冒頭の書き出しでもお伝えしましたが、Lステップでは、1分単位でシナリオを配信する設定ができます。
友だち追加してくれた人の中には、「後でメッセージを読もう」としてそのまま忘れてしまうケースもあります。
ですが1分単位でシナリオ配信できるおかげで、行動の先延ばしを防ぐことができるわけです。
具体的には「友だち登録から3分後→1時間後→3時間後」にシナリオを再配信し、販売サービスの説明動画を観るように促しました。
その結果、90%のユーザーが動画を視聴し、数日後に行ったセールスでの成約率も向上しました。
LINEマーケティングで結果を出すためには非常に重要なポイントなのであえて強調して言いますが、このように配信時間を自由に設定できることは、Lステップの大きな魅力といえるでしょう。
配信と合わせてリッチメニューを自動変更できる
リッチメニューとは、LINEのトーク画面の下部分に表示される画像メニューのことです。
Lステップでは、シナリオ配信に合わせてリッチメニューを自動で変更できます。
たとえば、「友だち登録から7日後のセールスメッセージを受け取った人にだけ、リッチメニューに申し込みボタンを設置する」などが可能です。
他にも指定の日時が経過したら、リッチメニューを元に戻すこともできます。
シナリオ配信の配信数を消費せず使用できるため、訴求方法の1つとして有効活用できます。
テキスト以外のメッセージも配信できる
Lステップではテキスト以外にも、動画や画像、アンケートなどのメッセージを配信できます。
ユーザーの属性や熱量に応じてメディアを使い分けることで、反応率の向上にもつながります。
友だち追加直後のユーザーに1時間のセミナー動画を観てもらうことはハードルが高いでしょう。
ですがアンケート機能を使って5つの質問に回答してもらうことは、比較的簡単です。
例えば、友だち登録の後にアンケート機能を使い、ユーザーの興味を喚起します。アンケートに回答することで、コミットメント効果(とった行動に従おうとする心理効果)が働き、以降の配信の反応率も上がるでしょう。
一定の興味を持ってくれているユーザーであれば、1時間の動画を観てもらうことでより熱量を高めることも期待できます。
ちなみにアンケート結果から自動でシナリオ分岐できるため、簡単に属性に合ったシナリオを配信することもできます。
このようにLステップなら、テキスト以外のメッセージも駆使してユーザーの反応率の向上効果を狙えるのです。
Lステップでシナリオ配信をするときのポイント5つ(まとめ)
シナリオ配信は、LINEマーケティングで成果を出すためにとても重要な機能であることが理解できてきたと思います。
しかし、シナリオ配信を使いこなしていく上で気を付けなくてはならない点もあります。
この章では、シナリオ配信を活用していく上で、注意すべきポイント5つを解説していきます。
ユーザーが購読できるシナリオは1つのみ
Lステップのシナリオ配信は、複数のシナリオを登録することはできるものの、ユーザーに同時に配信できるのは1つのみとなります。
なぜなら複数のシナリオを購読できてしまうと、ユーザーのメッセージ欄がごちゃごちゃして読みづらくなってしまうからです。
たとえば、シナリオAを購読中にシナリオBの購読を始めた場合は、シナリオAの配信が中断されてシナリオBのみを購読することになります。
もしシナリオAを再購読すると、以前の続きから購読を再開できるようになります。
このように、シナリオAとBを同時に受け取るなど、複数のシナリオを同時に購読できないことは気に留めておいてください。
ユーザーに読んでもらいやすい配信日時で設定する
シナリオタイプの項でも解説した通り、メッセージは、読んでもらいやすく、かつ行動してもらいやすい日時に配信しないと、シナリオ配信を行う意味が薄れてしまいます。
最適な配信日時は、ユーザーの年齢や属性によって大きく異なるので、各々のユーザーの行動属性に合わせてしっかり考えて設定を行いましょう。
たとえばお子さんのいる親に配信する場合、午前中や夕方は子供の送迎や家事で忙しいことが多いの比較的時間の余裕があるお昼前後がメッセージを呼んでもらえる可能性が高いでしょう。
Lステップでは配信日時を「時刻で指定」と「経過時間で指定」できます。(参考:Lステップのシナリオタイプ)
もし経過時間で指定した場合は、ユーザーの登録時間によっては夜中や早朝に配信されてしまいます。
そうなると満足度の低下やブロック率の向上に繋がってしまいます。
シナリオの配信はユーザーに合わせ、読まれやすくて行動を促す日時で配信することが求められます。
配信内容は相手の知りたい情報を発信すること
配信内容は伝えたい内容ではなく、ユーザーが知りたい情報を届けるようにしましょう。
なぜなら、ほとんどのユーザーはあなたのアカウントのファンなのではなく、有益な情報を求めて登録しているケースが大半だからです。
たとえば高校受験を成功させたいユーザーが、あなたのLINEに登録したとしましょう。
この場合、「高校受験に合格すること」を目標とした配信内容を考える必要があります。
ですが仮に「睡眠不足での肌荒れを改善する方法」のメッセージを配信するとどうでしょうか?
ユーザーは、「得たい情報が得られない!」と思って、ブロックや成約率低下につながってしまいます。
シナリオ配信に慣れてくると、自分が発信したい内容を伝えてしまう人も多いため注意が必要です。
商品購入をしてくれた方や、ファンコミュニティにいる方には有効ですが、そういった配信や限定的に配信する「セグメント配信」をうまく活用して配信するようにしましょう。
データから分析しシナリオを改善し続ける
シナリオ配信はデータから分析し、改善し続けることが欠かせません。
分析と改善を繰り返すことで、より反応率や成約率が高いシナリオに近づくためです。
実際に筆者も、データ分析をして開封率が高い時間帯に配信時間を変更したり、開封率の多かったテーマを参考に配信内容を改善しています。
Lステップでは、ユーザーの属性を分類したり、1分単位での配信タイミングの変更ができます。
これらのデータを分析して、常に良い数値のシナリオに改善し続けることが大切です。
自己流の考えでシナリオ配信をしない
もっとも注意してほしいこと、自己流でシナリオを配信しないことです。
一見文章を作成するだけのシナリオ配信は他のコンテンツの作成より簡単に思えます。
しかしライティングはとても奥が深く、プロの知識や経験がない場合、適切なタイミングでの配信やシナリオ作成は非常に難易度が高いです。
良いシナリオを作ることができなければ、結果としてユーザーの興味を引くことができず、成約につながりません。
実際、Lステップを導入したのに活かしきれず、挨拶メッセージしか活用できていない人が多く見られます。
マーケティングのプロフェッショナルの力を借りることで、自社のニーズや顧客の特性に合わせた、効果的なシナリオ作成ができ、顧客の関心を高め、成果に繋がるのです。
「お金をかけてプロに頼むのは心配」という方は、まずは成果を出していそうなLINE公式アカウントをフォローして、他のアカウントがどのようなシナリオ配信を行っているかリサーチをしてみるのも良いでしょう。
同業種はもちろんのこと、全く関係のない異業種でも参考になることは多々ありますので、まずは自分の興味のあるジャンルのアカウントのフォローを行い、思わず商品を買いたくなったり、セミナーを受けてみたくなったシナリオを見つけて、自分のサービスに落とし込んでいくことをオススメします。